「あなたの推し選手は誰ですか?」
僕はNECグリーンロケッツのクルー(ファン)の皆さんにインタビューをする時に必ず「推し選手」を聞くようにしています。
「やっぱりミヤジかなぁ…」
その時のやり取りで一番多いのが上のような答え。
「推し=ミヤジ」という答えが圧倒的に多いのです。
さらにさらに…
「ミヤジはラグビー選手なのに、さわやか。」
という明らかに好感度の高い声も多数聞いています。間違いなく愛されています。
NECグリーンロケッツの社員選手として、数ある選手の中でも特に愛されている「ミヤジ」という存在。
そのキャラクターはどのように出来上がっていったのか。
なんと、実はもともと王様キャラだった?!など、耳を疑うような話も!
今回は愛されキャラ「ミヤジ」が生まれるまでのストーリーです。
聞き手・編集:酒井公太
娘の声が、ぼくのスイッチになる。

ー
本日はよろしくお願いします!
宮島 裕之選手(以下ミヤジ)
よろしくお願いします!
ー
早速ですが、宮島さんにとって最近あった「ささやかな幸せ」は何ですか?
ミヤジ
ささやかな幸せですか?!
…それはやっぱり、娘のことですね!
この間、ウチの娘が、夜、暗い部屋で不意に目が覚めて怖くて泣きだしたんですね。
その時「ママ」じゃなくて、
「パパ〜、パパ〜泣」
って探してくれたことがあったんですよ。
その時はもうすぐに、飛んでいきましたね!
ー
スゴイ!娘さんに懐かれていますね。
ミヤジ
はい。育児は奥さんに任せるというよりも、僕も一緒にやりたい。参加したい!って思ってますので。
できる限り娘と過ごす時間を増やすようにはしていますね。
ー
娘さんと過ごす時間は、ささやかな幸せでもあるし、大きな幸せでもあるんですね。
ミヤジ
はい。本当にそうですね。
ー
そういう意味では、娘さんができてからラグビーに関する考え方も変わってきたんでしょうか。
ミヤジ
変わりましたね。家族ができてからは変わりました。
正直、家族が出来る前までは、ラグビーは自分のためにプレーしていましたね。
「限界までやったら、自分のタイミングで辞めればいいや。」くらいに思っていましたが…
家族が出来てからは、「僕のプレーを家族が楽しんでくれている限りは続けていきたい。」という気持ちに変わりましたね。自分の気持ちだけで、ラグビーに区切りをつけようという気持ちは今は無いです。

ー
家族もチームの一員になったという感じですね。
ということは、家に帰っても奥様とラグビーの話は結構するんですね。
そもそも奥様はラグビーに興味がある方だったんですか?
ミヤジ
実は、妻と僕は大学の同期なんですよ。
僕が同志社大学で選手をやっている時に、妻がラグビー部のトレーナーをやっていまして。
ー
そうだったんですね!
ミヤジ
はい。学生時代は特につきあうとかいう間柄ではなかったんですけど。
僕が卒業後にグリーンロケッツに入団することが決まり千葉に引っ越したタイミングで、偶然に妻が就職した会社での配属先も千葉になったんですよね。
そこから、連絡を取り合うようになって、今に至るという感じです。
ー
はぁー!!グリーンロケッツに入って本当に良かったですね。
ミヤジ
笑)そう、本当によかったです!
だから、妻には本当に何でも相談できるというか。チームメイトのような話が出来て助かっています。
長野で王様だった僕が「いじられキャラ」になるまで

ー
宮島さんって、基本的にイタズラされてもちょっかい出されても、ずーっと笑顔じゃないですか。
いわゆる「いじられキャラ」というイメージなんですが、それは子供の時からそうだったんですか?
ミヤジ
いや、実はそんなことは無くて。
長野にいる頃、小学生から高校生までは、スポーツもできて勉強もできたので…
どちらかと言えば「クラスの中心人物」のような存在だったんですよ。
特に、高校生の時はほとんどラグビー経験者がいない中で、僕が唯一のラグビー経験者だったので。
メンバー全員に指示を出すような王様的なポジションでした。
負けず嫌いだし、カッコつけたいと思っていましたね。
ー
なんだか、全く今と違いますね!
ミヤジ
ただ、それが高校日本代表の候補に選ばれて招集された時に、その代表のチームメイトがバケモノみたいな選手ばかりだったんですよ。
それまでほとんど地元の外に出たことがなかったので、その実力にびっくりしたというか。そこで僕の中にあった「ラグビー」へのプライドが思いっきりへし折られたんですよね。
ー
あぁ〜、お山の大将だった。みたいな感覚だったんですね。
ミヤジ
そうなんですよ。
初めて自分よりもスゴイ選手がたくさんいるということに気づいたんですよね。
さらに、同志社大学に進学した後も関西のノリで、めちゃくちゃイジられるという経験を生まれて初めて経験しまして…。
ー
関西独特の「ボケ」に対する「ツッコミ」を求められたという感じですか?
ミヤジ
そんな感じです!
そこで、全く面白いことを返せない自分に対して「笑いのセンス」でも井の中の蛙だったと気づいて。
高校までに自分が培ってきた「ラグビー」でも「コミュニケーション」でも全然歯が立たなくて、自分のプライドが弾け飛んだんですよ。
その当時は、ものすごい無力感にさいなまれた時期があったんですよね。
そこで、それまで持っていたプライドを一旦捨てて、なんとかかんとか自分のプレーやキャラを模索していた結果、今のミヤジというポジションにたどり着いたという感じですかね。
ー
色々もがいた末に、今のミヤジにたどり着いた…。
ミヤジ
はい。特に「笑い」の方は、頑張って人を笑わそうと思っていたんですけど、滑りっぱなしでダメでしたね苦笑
「笑われる」という方が性に合っていたんです。